« アメリカ素描/司馬遼太郎 ~文化と文明~ | トップページ | 走ることについて語るときに僕の語ること/村上春樹 ~走ることについて~ »

2008年6月29日 (日)

重力ピエロ/伊坂幸太郎 ~清々しさの発露~

お洒落で片付けたくなくはないよね。

相変わらず生々しくない伊坂作品の登場人物も、悩みや苦しみは当然持っている。

それが描かれていないのは作者が描いていないだけ。泉水も春も父親も母親も、みな苦しみを抱えているのは間違いない。それはあまりにも当然だから作者は描いていないだけ。

「当たり前でしょ?」

この作品とコインロッカー、そして以降につながる作者の作品経緯、彼が何かをつかんだ、あるいは受け手が受け入れることができる鷹揚さが作品に生まれだした、そんなエポックメーキングとも言える作品。

正直ミステリーの謎解きは強引だし人の死が小説の香辛料として安易に使われている気もするが、謎解き以外の完成度と奥行きはかなり高まってきている感じ。

もう一歩、もう一歩。

相変わらず期待したくなる作家である。

51c3aed1ywl_3

重力ピエロ

にほんブログ村 本ブログへ

« アメリカ素描/司馬遼太郎 ~文化と文明~ | トップページ | 走ることについて語るときに僕の語ること/村上春樹 ~走ることについて~ »

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/84530/21954228

この記事へのトラックバック一覧です: 重力ピエロ/伊坂幸太郎 ~清々しさの発露~:

« アメリカ素描/司馬遼太郎 ~文化と文明~ | トップページ | 走ることについて語るときに僕の語ること/村上春樹 ~走ることについて~ »

最近のトラックバック

2013年12月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        
無料ブログはココログ