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2006年11月24日 (金)

世界の終わり、あるいは始まり/歌野晶午 ~仕掛けとストーリーのバランス~

古くはアガサ・クリスティ。最近では貫井得郎。仕掛けと構成で読ませる小説。

仕掛けという手法には大きな魅力があり、ミステリーの場合その一点のみで成立する小説も多い。しかし仕掛けがもたらすのは最後の驚愕のみ。そこに至るまでに求められるのはストーリー・文体などあわせた筆力。流れがつたなければ仕掛けに対する要求も高くなり、レベルが低ければ読後感は非常に悪くなる。

この小説では仕掛けは途中で明らかになる。したがって構成的には先が読める。最後でより大きな仕掛けにいたるのか、あるいはストーリーとしてオチをつけるのか。テーマとしても社会派的な要素が見え隠れするようになり、さらに大きなオチが必要となる。読みすすむにつれて大きくなる期待。

結果の判断は読まれた方により異なるか。私の判断は否。扱う範囲をやりたい部分で拡げすぎたか。収拾がつかない中で結果があまりにもまっとうなのはマイナス材料。無理に集約する必要はない。拡げに拡げて逆に収拾がつかなくなる。そんな方法もあったのではないか。

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